POMは特に耐摩耗性・摺動性が良いため、軸受け(ベアリング)などの機械要素部品を中心に活躍しています。寸法安定性に優れ、バリが出にくく加工しやすい材質のひとつです。エンプラの中では比較的低コストで、工業部品において幅広く採用されています。
このページではPOM(ジュラコン🄬)の加工方法や当社での加工事例、特徴や用途についてご紹介します。
POM(ジュラコン®)はエンジニアリングプラスチックの一つです。また「PolyOxyMethylene」ポリオキシメチレンの略称で、一般的にはポリアセタールと呼ばれる熱可塑性樹脂の一種です。
アセタール樹脂とも呼ばれ、耐熱温度は80から120℃、耐衝撃性や耐摩耗性に優れたプラスチックです。ポリアセタールには、コポリマー(ジュラコン®など)とホモポリマー(デルリンなど)があり、ジュラコン®はこのコポリマーの代表格です。
熱可塑性プラスチックの中でも、特に耐摩耗性に優れ、自己潤滑性もあるため、主として歯車やねじ、軸受けなどの機械要素部品を中心として活躍しています。また耐疲労性、耐クリープ性、弾性回復性なども良好であることからバネ材などにも利用されています。様々な用途で使用されますが、燃えやすい樹脂でもあるので留意する必要があります。
<ジュラコン®はポリプラスチックス株式会社の日本その他の国の登録商標です>
プラポートでは工作機械を使用した切削加工でPOMの各種部品を受注製作しています。
切削加工とは、ドリルやエンドミルなどの工具を使用して表面を削ったり、穴をあけたりして必要なサイズ、形状に成形する加工方法です。
金型が必要ないため、低コストで1個から精密部品を製作することができます。
POMの切削加工には、押出成形によって板・丸棒の形状に成形された材料を使用します。
マシニング加工では主に板・ブロックを材料としています。
材料を固定し、工具を動かして表面を削ったり穴をあけたりすることで精密部品を製作します。
旋盤加工では主に丸棒の材料を使用します。
回転させた材料に工具を当てることで形を削っていきます。
材料が用意できるサイズであれば加工が可能です。
最大の材料サイズは厚みによって異なりますので、規格サイズ表をご参考ください。
▶ 材料の規格サイズ表はこちら
※形状、サイズによっては対応できかねる場合がございます。まずはお気軽にお問い合わせください。
板厚 | 幅×長さ (単位:mm) |
t0.5 ~ t5 | 500×1000 |
t6 ~ t30 | 500×1000、600×1200、1000×1000、1000×2000 |
t35、t40 | 500×1000、600×1200、1000×1000 |
t45 | 500×1000 |
t50 | 500×1000、600×1200、1000×1000 |
t60 ~ t100 | 500×1000、600×1200 |
板厚 | 幅×長さ (単位:mm) |
t5 ~ t60 | 500×1000、600×1200 |
t70 | 600×1200 |
外径 | 長さ (単位:mm) |
φ6 ~ φ30 | 1000L、2000L |
φ35 ~ φ250 | 1000L |
外径 | 長さ (単位:mm) |
φ6 ~ φ25 | 1000L、2000L |
φ30 ~ φ250 | 1000L |