樹脂の電気特性

樹脂は基本的に「絶縁性」を備えています。
中でもベークライトは特に「絶縁性」に優れている素材で、電子部品やプリント配線基板などに使用されます。

絶縁というのは「電気を通しにくい」ということです。通電による影響を防止するために必要な性質です。
但しそれは電気を遮断することにより、静電気が蓄積しやすい性質であるともいえます。
静電気は用途によってはホコリの付着や静電気障害などの問題になることがあります。

それに対し「帯電防止グレード」や「導電グレード」は文字の通り「帯電を防止する」「電気を通す」という性質を持たせた樹脂のグレードです。
平たく言うとどちらも「静電気を防止する」という意味で同じですが、それぞれのグレードが個々として存在します。

それでは「帯電防止グレード」と「導電グレード」は一体なにが違うのでしょうか?

帯電防止グレードと導電グレードの違い

代表的な材質として三菱ケミカルアドバンスドマテリアル株式会社(旧:クオドラントポリペンコジャパン)のMCナイロンには「MC501CDR6-帯電防止グレード-」と「MC501CDR2-導電グレード-」があります。
どちらも静電気を帯びにくいという特長をもつエンジニアリングプラスチックです。

この2種類の違いは電気抵抗値(体積固有抵抗)にあります。

電気抵抗値(体積固有抵抗)は低いほど導電性に優れていることを表しており
一般的に、抵抗値が 10^8 ~ 10^10 Ω・cm 以下であれば静電気を帯びにくいとされています。

体積固有抵抗(Ω・cm) 価格の目安
MC501CDR6 帯電防止グレード 10^6 ~ 10^8 MC501CDシリーズの中で最安
MC501CDR2 導電グレード 10^2 ~ 10^4 MC501CDR6より高価
MCナイロン 通常グレード(比較用) 10^15 MCナイロンの中で最安

*上記は絶乾時の代表値で、保証値ではありません

物性表から、MC501CDR2-導電グレード- の方が抵抗値が低い(=導電性に優れる)ことがわかります。
金額もMC501CDR6-帯電防止グレード-よりも高価となります。

制電グレードとは?

塩ビ、アクリル、PET、ポリカーボネートなどで展開される同類の材質に「制電グレード」があります。
制電グレードも同じく「静電気防止」を目的としたグレードで、ホコリ付着を嫌う機械カバーやクリーンルームなどで使用されます。

一般的に制電グレードの表面抵抗値は、帯電防止グレードの抵抗値帯と同等程度です。

余談ですが「帯電防止」は英語で『Antistatic』ですが、「制電」も同じく『Antistatic』と訳されます。
ちなみに導電は『Conductive』です。

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